【アーカイブ配信】「コスパ・タイパ時代の物語」(登壇者:渡邉康太郎、谷川嘉浩)
1,320円
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哲学者の谷川嘉浩さんによる「スマホ時代の哲学夜話」、第一夜のゲストはコンテクストデザイナーの渡邉康太郎さん。トークテーマは「コスパ・タイパ時代の物語」です。
いやほんと、時間が足りないですね。と、ずっと言っているような気がします。それだけ魅力的なコンテンツに包囲されて生活しているということですが、映画を倍速視聴する人の心理もよくわかります。本の仕入れをしていても少ない分量で感動を誘うものが多くなったと感じますし、個人的にも長いものへの耐性がなくなったと痛感しています。「映画やアニメを倍速で視聴する」「小説を結末から読む」といった行為がもはや例外的なものではなくなったいま、作り手や売り手も積極的か消極的かは問わずコスパ・タイパを意識せざるをえない状況にあるのではないでしょうか。
一方で、そこまでしてなぜその作品を求めるのかという疑問は当然浮かび、実際にその動機はさまざまでしょう。周囲と話を合わせるためだとか、無為な状態に耐えられないとか。しかし物語には話題作りとか時間潰しといった単純な手段に回収され得ない、それそのものとして期待される役割があるのではないでしょうか。つまり、私たちは作品を鑑賞することによってその前後で世界の見え方が変わるような経験を物語に求めている。ここには「消費」や「消化」といった行為に抗う「主体性」があり、たとえどれだけ受動的な作品鑑賞をしていても、最終的に「主体性」を諦めきることはできないではないかと思うのです。(むしろ「主体性」を存分に発揮したいためにコスパ・タイパ重視でたくさんの作品に触れているという論理もなりたちそうです。)
とはいってもやはり物語に期待される役割とコスパ・タイパという考え方は相性が悪いようにみえ、このジレンマをどのように解消できるのかというのはとても興味深いテーマです。
渡邉さんは著書の『コンテクストデザイン』のなかで、「コンテクストデザイン」を「読み手が主体的な関わりと多義的な解釈が表出することを、書き手が意図した創作活動」と定義した上で次のように述べられています。
コンテクストデザインは人に主体性を強要することはできない。またそれをしたいと願うこともない。ただ主体性の発現可能性を高めることはできる。知らず識らずのうちに主体性が発揮されてしまうような作品の構成や場のしつらえは存在し得る。〔……〕コンテクストデザインはあらゆる人が世界の建設に加担していると実感できる世界を目指す。コンテクストデザインは、人間を、生を肯定する。コンテクストデザインは、そのためのささやかな補助線を引く。
倦怠的なムードに覆われ、生の実感を得にくい現代社会において、コンテクストデザインによる補助線は切実に求められていると思います。コスパ・タイパの時代において「知らず識らずのうちに主体性がはっきされてしまうような作品の構成や場のしつらえ」がどのように可能か、お二人の対話からその糸口を見つけたいと思います。
【日時】8/21(月)19:30-21:00(延長の可能性あり)
*こちらのイベントは、イベント終了後、アーカイブ視聴が可能となります。
*アーカイブ視聴期間はイベント開催日またはお申し込み日から2ヶ月間となります。
<プロフィール>
渡邉康太郎(わたなべ・こうだろう)
1985年東京都生まれ。コンテクストデザイナー、Takramディレクター。慶應義塾大学SFC特別招聘教授。J-WAVEのラジオ番組『TAKRAM RADIO』にてナビゲーターを務める。著書に『コンテクストデザイン』(Takram)、共著に『ストーリー・ウィーヴィング』(ダイヤモンド社)など。ポッドキャストに「超相対性理論」がある。
谷川嘉浩(たにがわ・よしひろ)
1990年生まれ。京都市在住の哲学者。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都市立芸術大学美術学部デザイン科講師。著書に『スマホ時代の哲学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『鶴見俊輔の言葉と倫理:想像力、大衆文化、プラグマティズム』(人文書院)、『信仰と想像力の哲学:ジョン・デューイとアメリカ哲学の系譜』(勁草書房)など。
【来店参加について】
・開演時間の20分前より開場/受付開始いたします
・係員及びスタッフの指示・注意に従ってください。万が一、指示に従っていただけない場合、イベントの中断・中止や、特定のお客様にご参加をお断りする場合がございます
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・イベントご来場にあたりご不明な点がございましたら、下記の<お問い合わせ先>までお気軽にご連絡ください
【配信参加について】
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【主催・会場】
本と珈琲の店 UNITÉ(東京都三鷹市下連雀4-17-10 SMZビル1F)
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