一挙文庫化された片岡義男「珈琲三部作」の掉尾を飾るのは、大ヒット作『珈琲が呼ぶ』の続編ともいうべき、グレード・アップされた52篇の珈琲エッセイ集。貴重な写真も38点掲載。喫茶店を舞台にした短編小説も特別収録。エッセイでは、その創作過程までも明かしていくというユニークな構成になっている。「湿度0%の日本語」と称される筆者独自の文体はますます研ぎ澄まされ、珈琲が絡む物語の世界は無限の広がりを見せる。
大瀧詠一/スティーヴ・マックイーン/男はつらいよ/刑事コロンボ/植木等/
チャールズ・ブロンソン/歯科診察券/宮沢賢治/リチャード・ブローティガン/
髭面のエルヴィス/ドトールのミラノサンド/植草甚一/銭湯/天国と地獄/
モーニング・サーヴィス/大統領の陰謀/リック・ダンコ/危険な年齢……
52篇のエッセイに登場する人物、モノ、事柄は変幻自在。
これらがどう珈琲と関係してくるのか、まったく予想を許さないのも愉しみのひとつだ。
文庫版特典として、エッセイに登場する曲の数々を「聴きながら読める」QRコードも掲載。
この一冊で、新たなかたちの読書体験が味わえる。
遠く離れたところにぽつんとひとりでいるのが僕だ、と長いあいだ、僕は思ってきた。
そのように自分を保ってきた、という自負は充分にあった。
(本文より)
*版元HPより