【アーカイブ配信】「私を編む──暮らしと仕事のテキスタイル」(登壇者:古賀及子、藤岡みなみ)
1,320円
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書き手がどんどんと増えていて、いい時代になりました。小説や日記やエッセイといった散文、詩や短歌などの詩歌。それぞれが自分にあった手段で表現しようとする姿に勇気づけられます(もちろん文章表現に限らず、写真や音楽、料理などでも同様です)。それは、なにをどのようにどこで表現するのか、といったときのバリエーションがすごく増えたというでしょう。「どこで」という点に関して言えば、SNSで投稿するのか、noteで書くのか、あるいは個人のウェブサイト上で発表するのか、はたまた個人で(もしくは誰かと)出版するのか等、出版社から刊行する以外の選択肢があたりまえになりました。
しかしここでは「どのように」の部分、さらにいえば「日記」と「エッセイ」の違いについて注目してみます。というのも「日記」と「エッセイ」ではその人の表れ方がまったく異なって、めちゃくちゃ面白いということに気づいたからです。そのきっかけとなったのは文筆家の藤岡みなみさんが製作されたタイムトラベル同人誌『超個人的時間旅行』でした。この本自体が革命的で、なにが革命的かというと、これはさきほどの「なにをどのようにどこで表現するのか」に深く関わっています。つまり商業出版で一人でも書けてしまう書き手の方々が『「タイムトラベル」というテーマで「エッセイ」を「同人誌」という媒体に』集まった結果、寄稿者のみなさんの「個人・商業出版」とは異なる表現が見られたことです。まさに「超」個人的。そして異なる表現というところが「日記」と「エッセイ」の違いにも繋がってきます。
『超個人的時間旅行』にはライター(そしてエッセイスト)の古賀及子さんが寄稿されています。古賀さんといえば現代日記文学の申し子のような存在で、古賀さんのカラフルでスピーディーな日記を読むと自然と「楽しい」「面白い」という気持ちが芽生えてきます。その古賀さんが、エッセイだと灰色なんです。そして凪いでいる。日記という書く対象に時間の制約のあるものと、制限のないエッセイでこんなに違うのかと驚きました。そしてそれは、古賀さんの新刊の2冊『おくれ毛で風を切れ』(素粒社)と『気づいたこと、気づかないままのこと』(シカク出版)でも再確認できます。タイトルを一見してどちらが日記本でどちらがエッセイ本なのかわかるかと思いますが、前者が日記本で後者がエッセイ本です。日記のみならずエッセイもすごいのかと脱帽しました。是非読み比べてください。
さて、いよいよ本題です。今回のイベントのテーマは「編集」です。古賀さんの文章を読んでいると、書き手の中にも「エディター人格」と「ライター人格」が同居していることに気が付きます。古賀さんの場合、日記では「エディター人格」がしっかりしていて、「どう見せるか・どう楽しませるか」に特化した結果、カラフルで楽しい日記が生み出されるのだとわかります。一方で、エッセイの場合は(実際に編集者がいるためか)少しバランスが変わって、「エディター人格」が弱まり「ライター人格」が右往左往しながらも自我を発揮しているような印象で、そこが日記とは異なる古賀さんの新たな一面であり、エッセイの魅力の源泉ではないかと思いました。いかがでしょうか。
自分の中の「エディター人格」と「ライター人格」を考えるとき、古賀さんとはまた異なったあり方をしていると感じるのが、さきにも登場した藤岡みなみさんです。藤岡さんは『超個人的時間旅行』の編集者でもあるのですが、文筆家、ラジオパーソナリティー、映画プロデューサー、書店主とマルチに活動されていてとんでもない才能の持ち主です。そのマルチさはどこから生まれるのだろうと思案すると、藤岡さんは「エディター人格」と「ライター人格」が両方すごい!ということに思い至りました。両方できてしまうのです。藤岡さんのエッセイ集『パンダのうんこはいい匂い』(左右社)では、「ライター人格」の推進力がパワフルで、読むと自然に文章に巻き込まれてしまいます(編集者との信頼関係の賜物でしょう)。他方、『超個人的時間旅行』では「エディター人格」が全面に出ていて、その切り替えあるいは配分の妙に膝をうち、その器用さがマルチな活動につながっているのだと腑に落ちました。いかがでしょうか。
古賀さんと藤岡さんの解剖が長くなってしまいましたが、論点は「編集」はパブリックに読まれるために必要なスキルではないかということです。編集者がいるから著者は安心して本を出せるというのはもちろんですが、個人で発表するときにも「編集」という観点は必要に思います。そして、どのように人と関わるか、ひいては生き方という大きなテーマにもつながるでしょう。フリーランスとして日々の暮らしから文章を生み出し多くの読者に支持される古賀さんと藤岡さんの対談から、私自身の人生を歩むための手がかりが得られればと思っています。文章表現に興味があってこれから日記やエッセイを書いてみようあるいは出版しようと考えておられる方をはじめ、より広く日々の生活が頼りないと感じていらっしゃる方まで是非ご参加ください。
<登壇者プロフィール>
古賀及子(こが・ちかこ)
ライター/エッセイスト
1979年東京都生まれ。2004年よりウェブメディア「デイリーポータルZ」に参加。2018年よりはてなブログ、noteで日記の公開をはじめる。
著書に日記エッセイ『おくれ毛で風を切れ』、『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』(素粒社)、エッセイ『気づいたこと、気づかないままのこと』(シカク出版)
藤岡みなみ(ふじおか・みなみ)
文筆家/ラジオパーソナリティ/ドキュメンタリー映画プロデューサー/タイムトラベル専門書店utouto店主
1988年、兵庫県(淡路島)出身。上智大学総合人間科学部社会学科卒業。学生時代からエッセイやポエムを書きはじめ、インターネットに公開するようになる。ラジオパーソナリティやMCなどの活動のほか、ドキュメンタリー映画『タリナイ』(2018)、『keememej』(2021)のプロデューサーを務める。
著書に『シャプラニール流 人生を変える働き方』(エスプレ)、『藤岡みなみの穴場ハンターが行く!in北海道』(北海道新聞社)、『ふやすミニマリスト』(かんき出版)、『パンダのうんこはいい匂い』(左右社)がある。
【日時】4/13(土)18:30-20:00(延長の可能性あり)
*こちらのイベントは、イベント終了後、アーカイブ視聴が可能となります。
*アーカイブ視聴期間はイベント開催日またはお申し込み日から2ヶ月間となります。
【来店参加について】
・開演時間の20分前より開場/受付開始いたします
・係員及びスタッフの指示・注意に従ってください。万が一、指示に従っていただけない場合、イベントの中断・中止や、特定のお客様にご参加をお断りする場合がございます
・来店参加をご購入された方の中で、当日体調などに不安がある等の理由で配信視聴を希望される場合は、配信参加用のURLよりご視聴ください。視聴方法は、【配信参加について】をご確認ください。なお、来店参加を取りやめられる場合であっても、差額の返金等はいたしかねます。何卒ご了承ください
・イベントご来場にあたりご不明な点がございましたら、下記の<お問い合わせ先>までお気軽にご連絡ください
【配信参加について】
・決済完了後にPDFファイルのダウンロード(※)をお願いします。ダウンロードし内容をご確認の上、開催時刻になりましたら記載のURLからご視聴ください。
・配信はVimeoというサービスのストリーミング機能を使用いたします。お使いの環境での動作が不安な方は(https://www.g-1.ne.jp/preview-vimeo/ )にて視聴テストを行えます。催事中は対応いたしかねますので、事前にご確認ください。
・インターネット接続環境下のPCやスマートフォン、タブレットからご視聴いただけます
・イベント中、お客様の顔や音声などは配信されませんのでご安心ください
・リアルタイム配信と見逃し視聴(一部イベントを除く)でお楽しみいただけます。見逃し視聴につきましてもライブ配信と同URLからご視聴いただけますので、ご都合に併せてご視聴ください(こちらから見逃し配信のご案内はいたしません)
・ご利用の通信環境により配信の遅延が起こる場合がございます。ご了承ください
・チケットをご購入されていない方にURLを共有する等、不正な行為による視聴及びその手助けとなる行為を固く禁じます。発覚した場合、ご連絡の上で厳正な対処を取らせて頂きます。ご注意ください
【キャンセルについて】
・イベント配信用のURLが送信される都合上、お客様都合によるキャンセルは承っておりません。来店参加を取りやめられる場合であっても、差額の返金等はいたしかねます。何卒ご了承ください
・主催側の都合によりイベントが中止となった場合、メールにより中止のご案内の後、近日中に返金処理を行います。また、同内容のイベントで後日改めて開催となった場合、新たに販売ページを設けます。その際、中止となった日程でお送りしたURLは無効となります。お手数ですが、再度販売ページにてご購入ください。
※ダウンロード方法について
https://faq.stores.jp/hc/ja/articles/360044830312--%E3%83%80%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E8%B2%A9%E5%A3%B2-%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%86%E3%83%A0%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%B5%81%E3%82%8C%E3%82%92%E7%9F%A5%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%84%E3%81%A7%E3%81%99-#h_3f7d06f3-7b36-490b-b639-cbf31a98f020
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【主催・会場】
本と珈琲の店 UNITÉ(東京都三鷹市下連雀4-17-10 SMZビル1F)
その他のアイテム
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- 【来店参加】7/22(水)19:30-21:00「近代文学にとって『太宰治』とは何か」(登壇者:安藤宏、宮崎智之)
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- 【アーカイブ配信】「『正統じゃない』創作を考える」(登壇者:渡邉康太郎、都築響一)
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- 【オンライン参加】7/17(金)19:30-21:00「詩のことは詩人にはわからない」(登壇者:森本孝徳、町屋良平)
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