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地球と書いて〈ほし〉って読むな|上坂あゆ美

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1,980円

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新世代歌人によるパンチライン炸裂エッセイ 痛くて切なくて、めちゃくちゃ笑える。 出し抜いたりうまく騙したりできなくても、人生はめちゃくちゃ面白くなる。 このクソみたいな世界に、上坂あゆ美は笑いと怒りと言葉で立ち向かう。 爆弾みたいな本だった。――佐久間宣行(TVプロデューサー) 第一歌集『老人ホームで死ぬほどモテたい』でデビューした新世代歌人のパンチラインが炸裂する初エッセイ集。 不倫にギャンブルにやりたい放題の末、家族を捨ててフィリピンに飛んだ“クズ”の父、女海賊のように豪快で腕っぷしの強い母、ギャルでヤンキーでトラブルメーカーの姉、そして真実を執拗に追求するあまり人間関係において大事故を起こしてきた私…… 数々の失敗を繰り返しながらようやく最近“人間”になってきた著者のこれまでを赤裸々かつユーモラスに物語る。 ■著者コメント(「あとがき」より一部抜粋) 学校は、どうして本当のことを教えてくれないんだろうと、ずっと思っていた。なぜいま私はxの値を解かなければいけないのか、なぜ私が発言したら場の空気が一瞬凍るのか、なぜ私はこの世界のこの地域のこの家族に生まれさせられたのか、それらに対して誰も本当の答えをくれなかった。 世界が、社会が、どのように回っているかと、自分の性質を踏まえた生き延び方を概ね把握するまでに、三十年弱もかかった。長かった。そういうのを学校で教えてくれていたらこんなに悩まなくて済んだのに。だからこの本には、学校では教えてくれない、昔の自分が知りたかったことをたくさん書いた。 昔の私がずっと知りたかったのは、「内申点の上げ方」でも「年収一千万の稼ぎ方」でも「愛され美人になる方法」でもなくて、「この最悪な世界でなんとか生き延びる方法」だったんだ。 目次 ほんとうのことがこの世にあるとしてそれは蟻の巣的なかたちだ 人生でまだ主人公だと思う?って声がイートインコーナーからする 父がくれるお菓子はいつも騒音と玉の重みで少し凹んでた 栗南瓜の煮付けのような夕暮れに甘くしょっぱく照らされる家 めくるめく生クリームに母の声 いつかのメリー・クリスマスイヴ 人生はこんなもんだよ 眉毛すら自由に剃れない星でぼくらは ヒョウ柄とゼブラで車を埋め尽くす姉は何かを信仰している それっぽい土手とかないしサンクスの駐車場にていろいろを誓う 今日なにがあっても伸びる豆苗と必死で生きる僕たちのこと ロシア産鮭とアメリカ産イクラでも丼さえあれば親子になれる ルフィより強くてジャイアンよりでかい母は今年で六十になる メイド喫茶のピンクはヤニでくすんでて夢なんて見ない自由があった 水商売なんてしやがってと金持ちのあの子に言われてからの人生 愛はある/ないの二つに分けられず地球と書いて〈ほし〉って読むな 有休で泥だんごつくるぼくたちは世界でいちばんいちばんぴかぴか 強さとはやさしさなのかもしれなくて無害老人計画はじまる 吐瀉物にまみれた道を歩いてく おおきなおおきな犬の心で わたしにはわたしの呪いがある日々の遠くでひかる裸の言葉 煙草持つ手つきでくわえる葬式のあとのアメリカンドッグはうまい クズも死後神になれると知ってから餃子のタレが輝いている 人間は何度目ですか むっくりと起き上がる蕨に尋ねられ、風 わたしたちみんなひとりを生きてゆく 横一列で焼き鳥食めば あとがき *出版元HPより

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