

著者自ら編んだ雑文集第二弾
「文学フリマ」用に、これまでに雑誌、ネットメディア、SNSなど各所で書いてきたエッセイ、ダジャレ、インチキ格言、短編小説、回文などに加えて、エッセイ集『どこでもない場所』に収録されなかった掌編も収録した言葉の断片・無選別の雑文集。第一弾の『雑文御免』だけでは全く収まりきらず、しかたなくの第二弾。
「そこで、これまでに書いたものをまとめることにして、今こうやって手元に集めたものをぼんやり眺めながら、何やら不思議な気分になっている。これまでに僕が辿ってきた思考の形跡が明らかにここにはあって、これはもう間違いなく自分の書いたものなのだけれども、ところが今の自分とは感性が微妙に違っているのだ。僅か数年で人はこんなにも変わるのかと驚く。だからこれを紙の形でまとめておくのは、つまり僕自身のためなのだなと、ようやくわかった。」(本文「またしてもお詫びから」より)
車中にて/地口駄洒落言葉遊び/ひっそりと困っている/自分ではない何者かに/ルイス・カナンの誤訳/曖昧であやふやなお奨め/育ったり大きくなったり/炊飯器/最後の読書/祝宴/そのぜんぶの中間くらい/ポンコツの午後/キューバ雑感/カロリーやらお寿司やらの話/成分/お布団への誘い/ダメな犬はいない/クチバシはさんで、すみません。/揺らぎながら/祝祭を担う者たち ほか
【書誌情報】
出版社:ネコノス
発行:2019年5月
版型:文庫版、384p
【著者】浅生鴨(あそうかも)
作家、企画者。1971 年、神戸市生まれ。たいていのことは苦手。著書『アグニオン』(新潮社)、『猫たちの色メガネ』(角川書店)、『伴走者』(講談社)、『どこでもない場所』(左右社)他
*版元HPより