*小川公代さん登壇イベントアーカイブ
9/22(日)19:00-20:30
「未来をつくる読書──バディの物語を語る」
(登壇者:小川公代、山崎ナオコーラ)
https://www.unite-books.com/event
他者なるものを慈しむ、惑星的な視座。
『アンネの日記』、『おいしいごはんが食べられますように』、ヴァージニア・ウルフ、オスカー・ワイルド、ジェイン・オースティン、ルイス・キャロル、チャールズ・ディケンズ……。
『ケアの倫理とエンパワメント』で注目された英文学者が、ケアをめぐる現代の事象を文学と自在に切り結び語る論考。
【書誌情報】
出版社:講談社
発行:2023年1月
版型:四六判並製、280p
【目次】
1章 ”ケアする人”を擁護する――『アンネの日記』再読
2章 エゴイズムに抗するーーヴァージニア・ウルフの『波』
3章 オリンピックと性規範――ウルフの『船出』
4章 ウルフとフロイトのケア思想 1――『ダロウェイ夫人』における喪とメランコリー
5章 ウルフとフロイトのケア思想 2ーー『存在の瞬間』におけるトラウマ
6章 ネガティヴ・ケイパビリティーー編み物をするウルフ
7章 多孔的な自己ーーアートと「語りの複数性」
8章 ダーウィニズムとケア 1 ー―『約束のネバーランド』と高瀬隼子作品
9章 ダーウィニズムとケア 2ーーウルフの『幕間』
10章 ピアグループとケアーーオスカー・ワイルドの『つまらぬ女』
11章 カーニヴァル文化とケアーールイス・キャロルの『不思議の国のアリス』
12章 格差社会における「利他」を考える――チャールズ・ディケンズの『ニコラス・ニクルビー』
13章 戦争に抗してケアを考えるーースコットの『ウェイヴァリー』とドラマ『アウトランダー』
14章 ケアの倫理とレジスタンスーーオースティンの『レイディ・スーザン』と映画の『ロスト・ドーター』
あとがきーーケアと惑星的思考
【著者】小川公代(おがわ・きみよ)
1972年和歌山生まれ。上智大学外国語学部教授。ケンブリッジ大学政治社会学部卒業。グラスゴー大学博士課程修了(Ph.D.)。専門は、ロマン主義文学、および医学史。著書に、『ケアの倫理とエンパワメント』(講談社)、『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』『文学とアダプテーション2――ヨーロッパの古典を読む』(ともに共編著、春風社)、『ジェイン・オースティン研究の今』(共著、彩流社)、訳書に『エアスイミング』(シャーロット・ジョーンズ著、幻戯書房)、『肥満男子の身体表象』(共訳、サンダー・L・ギルマン著、法政大学出版局)などがある。
*版元HPより